あの手この手のクリーンエネルギー
初めての地へ旅行するのは仕事であっても何かしら楽しいものである。普段、街中で暮らしているためか、北海道へ来るといつも新鮮な気持ちになるが、此処、北海道西部の日本海に面した留萌(るもい)から稚内に至る海岸地帯は、これまでに一度も訪れたことのない地域であったので、旭川からバスで二時間半の道のりも大して苦にならなかった。 この海岸沿いにある小さな町、苫前(とままえ)で、日本最大級のウインドファーム(集合型風力発電所)を見学する機会に恵まれた。ヨーロッパや米国のウインドファームに比べれば小さなものだが、それでもロータの直径が50mを超える1,000kWや1,500kWの風車が40基も、牧場でユッタリと回転している風景は壮観である。数年前の沖縄では500kW級が主力であったので、風力発電の普及とともに、着実に大型化が進んでいるようだ。風車の欠点は、多分に主観的ではあるが、騒音(風切り音)と陰と景観である。大型化とともにロータの回転が遅くなり、風切り音はかなり小さくなったようだが、シュッシュッという風切り音は、私には気になる存在である。ただ、牧場に放牧されて