一石二鳥のIT農業
今年の冬はダイコンと白菜のできが悪かった。といっても、これは家庭菜園での話である。自宅の近くにわずかばかりの休耕地を借りて家庭菜園をはじめてから10年余りになる。今では広さも200m2ほどになった。最初は惨憺たる結果だったが、週一農業でも10年もやっていると、1、2週間しかないと言われるその地域に適した種の播き時なども自然に覚えて、ここ数年はダイコンや白菜はそこそこ自給できるまでになっていた。ところが、昨年秋の異常気象には10年余りの試行錯誤から得た知識やノウハウも通用せず、密かな自信を少なからず打ち砕いてくれた。自然は甘くないのである。 家庭菜園なら諦めもつくが、農業を生業(なりわい)とするには自然との絶え間のない闘いを覚悟しなければならないだろう。こんな長年の経験と勘に頼ることの多い農業にもITを導入する機運が高まっている。 最近では、いわゆる野菜工場も操業されており、野菜の成育環境を人工的に管理して生産効率を上げることもできるようになった。しかしながら、経済的に生産できるのはレタスとかサラダ菜といった一部の野菜に限られるようで、ダイコン