ピンポイント花粉予報
受験シーズンに受験生の心情をはばかることもなく、「落ちる」「落ちる」と大騒ぎになったロシアの宇宙船ミールも予想どおりに南太平洋に落下した。もっとも、ロシア宇宙管制センターが予想した落下予想地点は南緯44度、西経150度であったが、米国のレーダ追跡によると、落下中心点は南緯40度、西経160度と報告されているから、1,000 km以上の誤差があったことになる。宇宙的なスケールでは誤差の内かもしれないが、南太平洋の国々にすれば失礼な話で、いやそれどころか、かなり危険な話で、シベリアに落下させればいいとの意見ももっともだと思えてくる。 単純な運動方程式で記述できる宇宙船の軌道予想ですらこの程度であるから、天気予報や地震予知などの自然現象の予測が当たらないのも無理からぬことと思っていたら、天気予報(短期)の的中率は80%を超えているそうだ。最近では、自然現象をさらに精密に予測しようとする試みも始まっている。ピンポイント天気予報もその一つであるが、今年の春先には新しい花粉予報に注目が集まった。花粉症に悩まされている人がそれだけ多いということだろう。 これま